コロナ後遺症

新型コロナウイルス感染症後の後遺症

コロナ後遺症新型コロナウイルス感染症 (COVID-19)は、罹患しても時間経過と共にほとんどの場合は症状が回復します。ただし、感染性を失ってからも、症状が持続する後遺症 (罹患後症状)が生じることがあります。重症度が高いと発症しやすいといった傾向はありますが、年齢や性別、罹患した際の症状の重さなどに関係なく、誰にでも生じる可能性があります。後遺症についても時間経過によって改善することが多いと報告されていますが、中には症状が持続し、日常生活に支障をきたす方がいらっしゃいます。症状を緩和する対症療法によって改善が期待できる場合がありますので、つらい症状がある場合にはお気軽にご相談下さい。

原因

新型コロナウイルス感染症の後遺症の原因やメカニズムは未だ不明な点が多く、はっきりとはわかっていません。感染した組織に残るダメージ、微量ウイルスによる持続感染、免疫調節不全による炎症、血栓による血管の損傷や虚血など、多くの原因が指摘されており、複数の要因が複雑に絡み合って起こっている可能性もあります。また、COVID-19のワクチン接種後に生じる諸症状も、後遺症と同様のカテゴリーとして扱われており、こちらも原因やメカニズムは不明な点が多いです。

症状

新型コロナウイルス感染症の後遺症として、多くの症状が報告されています。後遺症の症状は、症状が改善せずに続く場合に加え、新たに症状が現れる場合も含みます。厚生労働省では、下記の症状を新型コロナウイルス感染症の罹患後症状(後遺症)の例としてあげています。
新型コロナウイルス感染症の罹患後症状(いわゆる後遺症)について 厚生労働省ページ

症状の経過

新型コロナウイルス感染症の後遺症は、症状の内容や程度、回復までにかかる期間に個人差があります。多くは時間経過と共に回復へ向かい、診断後6ヶ月程度で80%の方が新型コロナウイルス感染症にかかる前の健康状態に戻るとされています。後遺症はほとんどが)自然に回復しますが、改善せず中には悪化する方もおられますので、疑わしい症状がある場合にはご相談下さい。
なお、疲労感・倦怠感、息切れ、集中力低下、睡眠障害などは6ヶ月経過しても症状が続くケースが10%程度あると報告されています。仕事や学業などに影響を及ぼすため、こうした後遺症のお悩みがある場合はお早めに受診して下さい。

治療

後遺症を起こす原因やメカニズムは未だわかっていないことが多く、治療法も確立されていませんが、多くの症状は対症療法によって緩和が期待できます。地域のかかりつけ医でも専門医と連携して対応しているケースが増えてきています。
コロナウイルス感染症の後遺症症状は、他の疾患の症状と共通しているものも多いことから、他の疾患の可能性も含めて診療します。他に明らかな原因がなく後遺症であると判断されたら、症状を和らげる対症療法を行います。経過や症状の内容などによっては他の標榜科を紹介することもあります。
当院でも、主に漢方薬を用いてコロナウイルス感染症の後遺症の診療を行っていますので、疑わしい症状がある場合にはお気軽にご相談下さい。

※新型コロナウイルス感染症の罹患後症状(いわゆる後遺症)の治療経験について、日本東洋医学会を中心に、漢方薬による治療例が報告されております。

※当院は東京都のコロナ後遺症対応医療機関に認定されました。

 

また、コロナ後遺症により月経不順になったり、自律神経失調を来し、今までと同じように仕事や家事、育児がこなせない、周囲の理解・協力が得られないなど、様々なストレスが関与し、病態が複雑なことが少なくありません。

それらの病態を正確に評価し、加療にあたる上で、当院では心理カウンセリングにも注力しております。 状況に応じて、心身医学療法を算定させていただきます。あらかじめご了承ください。

 
 
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